大腸癌 トイレでわかる病気のサイン
大腸癌は癌の中でもとても多い癌です。
厚生労働省が実施している患者調査の平成26年調査を見てみると、大腸癌の患者は約26万人となっています。
性別では男性15万人、女性11万人です。
癌患者全般の患者数が約160万人ですから、大腸癌の患者は癌患者のおよそ16%の人が大腸癌ということになります。
癌患者 約6人に1人が大腸癌に罹っているのです。
排便から判る大腸癌の症状
大腸癌はさまざま症状があり、人によって大きく異なります。
ここではよくある症状を取り上げます。
・腹痛
腹痛もおなかの異常を知らせるシグナルです。
大腸2㎝以上のポリープができると便が腸を通らなくなってきます。
それによって便秘や下痢、腹痛を起こす人がいます。
頻繁に腹痛を感じる人は検査をおすすめします。
・血便がでる
血便といっても大腸癌の場合、濁った濃い血液が出る場合が多いです。
きれいな赤色の血液の場合は痔による出血の場合が大半です。
排便後おしりを吹いたときにトイレットペーパーに赤くきれいな血がつく場合は、たいていは痔です。
過度の心配はいらないとは思いますが、出血が続くなら迷わず大腸カメラをおすすめします。
※きれいな血でも、痔の出血とは限らない例外もあるので、出血が何度もあるのなら検査をおすすめします。実際、私の祖父は痔と思い込んでいて直腸癌でした。それが原因で他界しております。
なるべく大腸カメラをしたくない、でも痔かどうかの判断をしたいという人は、肛門科を受診してください。
肛門科ではとてもスピーディーに痔の診断、直腸の診断を目視でしてもらえます。肛門科で痔と直腸の診断であれば、大抵の場合たかだか数秒程度です。
男性の場合、前立腺も触診してもらえますので直腸が肥大しているかも簡易的に調べてもらえます。
これで痔による出血かそうでないのかが簡単に診断できます。
※とはいえこれもあくまで痔かどうかであり、本当に大腸に問題が無いというものではありません。大腸からの出血はなくても大きくなりつつあるポリープは大腸にすでにあるかもしれません。
そこは踏まえておいてください。
・便が細くなる
細い便しか出なくなった場合、大腸癌もしくは腸内に大きなポリープができている場合があります。
ただ、基本的に柔らかい便は細くなる傾向にあります。食物繊維が不足気味の人も便が細くなる傾向にあります。
普段と違ってきた、あるいは明らかに細い便しかでないのであれば一度大腸カメラをおすすめします。
実際にあった話
脅かすつもりはないのですが、実際私の知り合いで便が細くなったということで、大腸カメラで診断を受けた人がいます。
その人の検査の結果は、大腸癌のステージ4と診断されました。。。。ステージ4ですので多臓器に転移ということです。
現在も元気ではおられますが、寛解にはいたっていません。治療中です。
特に他の症状は無く、便が細くなっただけでも時に、ステージ4まで癌が進んでいる場合もあります。
便の太さが小指の太さ程度の便しか出ないような人は大腸カメラの検査をしたほうが良いと思います。
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・急に便秘になった
今まで便秘になったことの無い人が、急に便秘になりなかなか便が出ない場合も大腸癌の可能性があります。
大腸にできたポリープが腸の通り道をふさいでいる可能性があります。
運度不足やストレスなどの心当たりが無いのであればやはり早急な検査をおすすめします。
・下痢が続く、下痢と便秘を繰り返す
下痢が続く人、下痢と便秘を繰り返す人も大腸癌の可能性がないとはいえません。自律神経が乱れている人にも多く見られるこの症状ですが、大腸癌になった人にもよく見られる症状です。
若い頃から持っている症状の場合は自律神経系が原因かもしれませんが、そうでない場合はやはり検査をおすすめします。
まとめ
出血、便が細い、下痢や便秘が頻繁にあるのなら、一度は大腸カメラを受けてください。大腸癌は幸い早期であれば、ほぼ完治する癌です。癌の中ではかなり治癒率の高い癌です。ステージ2以下なら楽勝といっても過言ではありません。
定期的な大腸検査をしていれば早期診断に大きく貢献します。
40歳を過ぎた方は一度大腸カメラの検査をしてください。
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