近年、乳癌患者の増加とともに、乳癌検診を受ける人も増えているそうです。
その理由は正確なところはわかりませんが、芸能人の方の乳癌罹患の発表が増えていることも検診をうける啓発に繋がっているように感じます。
最近ではお笑い芸人の、だいたひかるさんや歌手の麻倉未稀さんが乳癌の手術をうけたことがニュースになっていました。
麻倉未稀さんの場合、胸に2㎝大のしこりが二つほどあったそうで、手術としては乳房全摘となったようです。
術後の経過も良好とのことで、幸いなことに乳房近隣のリンパ節の転移はなかったそうなので、大事には至らなさそうです。
乳癌に限らずがん全般に関していえることですが、「リンパ節への転移があるかないか」、これがその後の治療、完治に関して大きな意味を持ちます。
麻倉未稀さんの場合、情報通りリンパ節の転移がないとすれば定期検査と食事やライフスタイルの見直し改善をすることで、大幅に再発を予防することが可能になります。
リンパ節の転移などがあったり遠隔転移がある場合、乳癌の特徴で原発巣(おおもとの)の腫瘍を摘出すると、他の腫瘍の増殖が大幅に加速する傾向がみらるからです。
ですから乳がんの腫瘍は、できれば乳房に1個だけあるうちに対処することが望ましいのです。
とはいえ、癌細胞の一つ一つの大きさはものすごく微細なので体内に残ってはいます。
通常であれば免疫細胞の働きによって癌細胞は除去できますが、乳癌の場合、遺伝の問題があったり、または癌になったことには他にも要因はありますので、ライフスタイルの改善など、なんらかの術後の対処は必要です。
手術で腫瘍を摘出してしまえばもう安心というわけにはいかないのが癌の厄介なところです。
検診を勧める重要な理由
成人の女性であれば多くの方は健康診断でマンモグラフィー検査をうけられた経験がおありかと思いますが、可能な限り2年に一回もしくは年に1回は検査をしたほうがよさそうです。
乳癌の場合といいますか、癌の種類で進行のとても速いタイプの癌になってくると、2年でも結構進行してしまう場合があるので、高齢者で体力の問題がある人以外は、やはり早期発見と早期治療が功をそうします。
乳がんの場合は早期であればやはり手術で除去することができれば、予後はずいぶん良いのです。
それでもマンモグラフィー検査の癌発見率は70%といいます。
見落とし、あるいは微妙な状態だったりするものもあるので、定期的な状態確認は定期検査をすることでチェックしておきたいものです。
また普段から自分で触診をすることはやっておいた方がよいです。
普段から乳房をチェックしておけば、もし仮にしこりを発見しても小さい段階であれば、命に別状はほとんどありません。
乳がん早期発見のメリット
・最悪でも手術だけで済む(リンパ節の転移なしの場合)
・入院しても早ければ2、3日で退院が可能
・予後がとても良い
・通常の生活ができる
・肉体的、精神的、経済的負担が少ない
乳がん早期発見のデメリット
・なし
乳がんの発見が遅れた場合の負担
・状況によっては手術することすらできない可能性がある
・抗がん剤で腫瘍を小さくしてからの手術
・抗がん剤治療
・精神的負担
・体力的負担
・経済的負担
・長期入院もしくは複数回入院
・長い治療期間
・家族への精神的、経済的負担
もちろん手術をすることは面倒ですし怖いかもしれませんが、やはり放っておいた場合のリスクを考えると早めのチェック、早めの対応をしておいたほうが絶対的に賢明といえます。
ここ最近、検査をしておられない方は一度検診を!
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