これまでがんに対して治療、予防に必要な5つの要素についてざっくりとお伝えしてきました。
1.食事
2.腸内環境
3.体温
4.運動
そして最後の5つめは、「精神」(メンタルヘルス)です。
つまりメンタルが健全な状態であることが、癌治療にはとても重要なのです。
気分が落ちこんでいる人と、前向きな気持ちで明るく過ごす人とでは、免疫力の活性度は個人差がありますが、2倍~数倍ほど違うと云われています。
言い換えれば「気持ちが落ち込めば落ち込むほど免疫力は下がる」という言い方が正解なのかもしれません。
ですからメンタルのケアはがん治療にとって必須の要素です。
しかし、このメンタルの部分を病院では人材不足もあってか、蔑ろにされがちなのが医療の現状です。もっと統合医療が進んで、緩和ケア+がん患者の心理状態を専門的に研究し、精神が免疫力にもたらす影響を多角的に学んだ、がん患者専門のカウンセラーが病院に従事できる環境になったらどれほど治療効果があがるのだろうかと私は思います。
残念ながら、今はなかなかそのような環境は一般的に普及しておりません。
忙しい看護師や専門的に学んでいないドクターでは患者の心のケアはできません。
知識も時間的余裕も無いのです。
ゆえに患者さんとその家族の方々の学びがどうしても必要です。
他人に依存せず「自分の機嫌は自分でとる」発想が必要なのです。
自分たちの精神状態を理解し、どのようにコントロールしていくか、またその方法を知っているか知らないかでは、がん治療において、そして人生においても全く成果が変わってくるのです。
次回は複数回に分けて、メンタルについてお伝えできればと思います。