このサイトでも以前紹介した夢の癌治療といわれている『近赤外光線光免疫療法』に坂口元厚生労働大臣が言及しました。
おそらく早ければ5年、遅くとも10年以内には確実に普及が始まる最新のがん治療法と期待され、これまでの癌治療をひっくり返してしまう夢の癌治療法です。
この近赤外光線光免疫療法(がん光免疫療法)について、元厚生労働大臣の坂口力さんが前向きに言及しています。それはどのような内容だったのでしょうか。
坂口元厚生労働大臣が近赤外光線光免疫療法(がん光免疫療法)に言及した内容
2017年10月つくば市吾妻のオークラフロンティアホテルつくばにて開かれた、「茨城県南西政経懇話会」の定例会にて、坂口元厚生労働大臣が公演されました。
この日の公演は「がんとどう向き合うか」というテーマでの公演でした。この公演の中で坂口元厚生労働大臣は今後期待できるがん治療法として近赤外光線光免疫療法についてコメントしています。
元厚生労働大臣で東京医科大特任教授でもある坂口氏が言及した近赤外光線光免疫療法(がん光免疫療法)は、がんの80%から90%に対して大きな効果が期待でき、しかも副作用がほぼ無いといわれている最新のがん治療法です。
この治療法をご存じない方はこちらの記事を御覧ください。
www.kenkou-up.xyz
現在アメリカで臨床段階に入っており、数年以内には一般治療として普及が始まることが期待されています。
私もこの治療法の理論についてざっくりと調べてみましたが、非常に理にかなっており、これまでのがん治療とは全く違う新たな発想の治療法だと思っています。
この夢のがん治療法に対して坂口元厚生労働大臣は「この方法ががん撲滅に一番近い。来年度中には日本でも治験が始まり、うまくいけば2〜3年で実用化される。がんがかなり治る時代は来る」と発言をしたことが話題となっています。
この坂口元厚生労働大臣の発言で私が注目した言葉は、「うまくいけば2〜3年で実用化される」と「がんがかなり治る時代は来る」という部分です。
この特別な、がん光免疫療法ですが、現在はアメリカ国立がん研究所の肝入りで臨床が行われています。
ということは、期待できる臨床数のデータがとれて、致命的なエラーがない限りは、間違いなく正式ながん治療法として世の中に普及していくわけです。
坂口元厚生労働大臣は現職の大臣ではありませんが、元厚生労働大臣の発言としては非常に重みがあると思います。
特に膵臓がんや肺がんなど、なかなか現行のがん治療法では効果が期待できなかった癌に対しても大きな成果を臨床では上げているといわれているこの治療法。
過度な期待はしないほうがいいと自制を促そうとも、期待するなという方が無理な話です。
近赤外光線光免疫療法(がん光免疫療法)の普及時期に関する期待と疑問
ただ本当に2、3年後に実用化されるのかというとそれはわかりません。それにあくまで実用化といっても、最初は小規模でのスタートとなるでしょうし。本格的に日本での治療が開始される時期はもう少し先になるのかもしれません。
おそらくアメリカでの成果を見てからとなりそうです。これまでのパターンからいくと、厚生労働省の対応は諸外国とくらべると常に遅い対応です。
そういった可能性もあるので、私としてはこの治療法がいつ頃に正式採用されるのか、その時期に関しては、いささか疑問には思っています。
ただ今回の治療法だけは例外の可能性も出てきています。それは厚生労働省の思惑です。現在医療費は増加の一途を辿っています。とりわけがん治療にかかる医療費は高額です。
平成27年度 国民医療費の概況によると、がん治療にかかる国の負担は年間で4兆円ほどです。治療費が安価で治癒率も高い治療法があれば医療費を大幅に削減できるわけです。
国の医療費をできるだけ下げたい厚生労働省としては、医師会の反発が通用しないほど、明確な効果が期待できる新治療の普及はウェルカムなのです。
今現在がんと戦っておられる方にとっては是が非でも早く普及してほしい治療法です。日本としても、国が主導的に画期的ながん治療の研究と普及の後押しを勧めていただきたいと思います。
坂口元厚生労働大臣は大腸がんを経験している
坂口元厚生労働大臣はかつて2009年に大腸がんを患っています。医師からは余命3年と告げられたそうです。これに関してはがんのステージが具体的に好評はされていませんが、余命3年というとステージ3以上ということは間違いありません。
坂口元厚生労働大臣は抗癌剤治療を拒否しています。それから8年たった現在もお元気のようです。坂口元厚生労働大臣はどんな治療をしたのか気になるところです。
調べてみると免疫療法を坂口元厚生労働大臣は選択していました。厚生労働省や国立がんセンターが懐疑的な見解をしめす免疫療法を、元厚生労働大臣は選択した。
この事実に関しては何と捉えればいいのでしょうね。非常に考えさせられます。私は癌の3大標準医療に関しては、あくまでケースバイケースでの適応が望ましいと考えています。
とりわけ、抗がん剤に関しては明らかに治療成績の悪い癌には使わないほうが良いという考え方です。元厚生労働大臣が化学療法を選択しなかったことは大きな意味があると思います。
現在坂口元厚生労働大臣のがんの状況がどうなのかは不明ですが、少なくとも共存は出来ているということは確かです。
免疫療法は種類が様々で、厚生労働省は明確なデータが無いとして免疫療法には懐疑的です。個人的には注目している免疫療法は1つだけありますが、まだ調べが曖昧なので、まとまり次第お伝えできればと思っています。
ちなみに坂口元厚生労働大臣が治療をしたクリニックはこちらです。
こちらのクリニックは私が推奨も否定もしているわけではありません。あくまで坂口元厚生労働大臣が治療をしたクリニックということで紹介しました。ご注意頂きたいのは免疫療法は効かない人には全く効きません。
もちろん効果があった人も一定数いるというのは聞いたことがあります。治療費は保険が効かないので非常に高額です。高いものでは300万円ほどかかるものもざらにあります。
検討される場合は、費用、治療成績、治療の仕組み、国内外での臨床などの調べが必要です。クリニックで納得のいく情報提供を求めて、より慎重に検討してください。
大腸がんに関しては、がんの中でも治療成績の良いがんです。ステージが進んでいても長年お元気な方はけっこう多いです。あくまでその人の癌の種類、体質、遺伝子、生活習慣、メンタリティなどが予後には影響します。
この代替療法をやればいいとか、この治療法をしなかったから良かったなど一概に当てはまるとは限りません。私の知人でも大腸がんステージ3(リンパ節転移)の人がいますが、手術のみで化学療法は拒否しました。
手術から5年以上経っていますが転移も血液検査でも異常は全く出ていません。とはいえ、同じような状況でも転移してしまう人もいます。癌とは癌の種類や複合的要因が絡んでいます。
ある意味他人との比較をすることは難しい病気ですので治療法を選択するのは非常に難しいと実感しています。ただ抗がん剤に関しては有効な癌(白血病、乳がん、小児がん他)以外への使用に関しては慎重であるべきと思うのが私の個人的見解です。
オバマ前大統領も近赤外光線光免疫療法(がん光免疫療法)に言及していた
オバマ前大統領もこのがん治療法を思わせる発言を2012年の一般教書演説でしています。オバマ大統領もこの治療法について言及したことの重みは坂口元厚生労働大臣以上に重いものがあります。
まとめ
- 坂口元厚生労働大臣は近赤外光線免疫療法(光免疫療法)について前向きな言及をした。
- 光免疫療法が普及すれば大半のがん治療が費用的にも肉体的にも軽減できる。
- 坂口元厚生労働大臣も大腸がんを経験されていた。
- オバマ大統領も一般教書演説で夢のがん治療として光免疫療法に言及していた。
現在がん治療をされている患者さんとそのご家族にとって、治療費、肉体的、精神的負担は相当なものです。坂口元厚生労働大臣の言葉通りに本年度中に近赤外光線免疫療法(光免疫療法)の国内での臨床が、滞りなく始まることを切に期待します。