日本人の女性の罹患率1位となっている乳がん。乳がんはホルモン依存性の高い癌です。
乳がんを予防、改善するのにどのような食材を選べば良いのか気になっている方も多いことでしょう。
しかし、がんを予防改善する場合は、何かを取り入れる前に余計なことをしていないか確認をし、それを減らしていくことも大事なことです。
引き算の観点から今日は乳がんにとってマイナスになるかもしれない食材について注目してみたいと思います。
乳がんを予防、改善するなら食べない方が良い食材?
乳がんはホルモン性依存の高いがんです。乳がんに関わる女性ホルモンとして、代表的なもので「エストロゲン」が挙げられます。
乳がんはこのエストロゲンの分泌量やエストロゲンを身体が受け続けた期間が長ければ長いほど乳がんの罹患率は高くなるといわれています。
出産をしていない女性や、生涯においての生理の期間が長い人などは乳がんの罹患率は高いのです。
乳がのリスクには複数あります。
- 40歳以上
- 家族に乳がんになった人がいる
- 乳腺症の経験がある
- 初潮年齢が早かった
- 初産年齢が遅かった
- 出産未経験
- 肥満
- 飲酒をしている
- 運動不足
- 閉経後に太った
これらの項目に当てはまるものがある場合は、乳がんになるリスクがやや高まりますので注意が必要です。
特に個人的に思うのはホルモンだけでなく運動不足は思いのほか、がんの発症を招いてしまうと思いっています。
関連記事:
ただもう一つ乳がんのリスクを高める大きな要因があるといわれています。それが食材からの影響です。日本人の乳がんは、食の欧米化が進んでから急激に増えたという見方があります。
これに関しては、私個人としては本当にそうなのか少し引っかかる部分もあるのですが、医学の世界ではそういう見方が一般的です。
その視点から、どのような食材の影響が乳がんを増やすといわれているのか、そしてその一端を担っているものは何なのかを調べみました。
アメリカ産牛肉のエストロゲンの量が日本の600倍?
昔から乳がんに影響を与えそうだといわれている食材があります。それはアメリカ産牛肉です。
アメリカ産の牛肉には、牛の生育のためにエストロゲンを投与していることは周知の事実です。このエストロゲンを複数回投与された牛が出回ることも十分に考えられます。
牛にエストロゲンを投与する理由は生育速度を上げるためです。これにより生産効率を上げて利益をアップさせるのが狙いです。
別にこれで人間の健康に影響がないのであれば問題はないのですが、ホルモンの過剰摂取の観点からするとちょっと問題があるかもしれません。
ここでちょっと気になる情報を見つけました。あくまで週刊誌の話しなのですが先日週刊文春にて「「ホルモン漬けアメリカ産牛肉」が乳がん、前立腺がんを引き起こすリスク」という記事が掲載されました。
週刊誌の話はキャッチーな話で噂話を提供することが狙いなので真に受けてはいけないのですが、一応データが掲載されていたので見てみましょう。
<アメリカ牛と国産牛の残留ホルモン>
出典:「ホルモン漬けアメリカ産牛肉」が乳がん、前立腺がんを引き起こすリスク - エキサイトニュース(1/4)
上記グラフは半田康医師(北海道大学遺伝子病制御研究所客員研究員)他8名の研究者が日本のスーパーマケットで売られている牛肉を使って調べたデータだそうです。
エストロゲンの測定法は数十年前に日本で行われていたRIA法というものではなく、精度が非常に高いとされる現代では最新のLC-MS/MS法とのこと。
因みに牛肉は札幌市のスーパーマーケットで購入した物だそうです。このグラフで注目すべきことは、グラフのE1がエストロゲンの成分「エストロン」、そしてE2が「エストラジオール」という成分です。
他にも「エストリオール」もありますが、このテストでエストリオールは測定していません。(いずれにしてもグラフはエストロゲン量と考えて問題ありません。)
グラフで日本の牛肉とアメリカ産の牛肉とくらべてみると、エストロゲンの残留量が相当違うことがわかります。
この記事によると、牛肉の輸入増加に伴い乳がんが急激に増えたという話しになっています。かつて牛肉輸入をみとめた旧厚生省の時とは検査の精度が今は全く違うことから、この違いがデータで分かったそうです。
ということは、アメリカ輸入解禁当時の検査制度は非常に曖昧な技術だったことも影響してエストロゲン高濃度の牛肉が解禁されてしまった可能性があります。
これが事実だとするとちょっと怖い話しなのだが、では実際にこの食材を食べたことで私達の身体に影響があるのでしょうか。
エストロゲンは食材からも体に吸収される
エストロゲンは食材からも吸収されるそうです。経口摂取されたエストロゲンは腸から吸収され、門脈から肝臓に入ってそれから分解されるそうです。
EUでは1989年ごろから、アメリカ産の牛肉を輸入禁止にしています。
程度問題なので曖昧のなのですが、やはり過剰摂取には注意しておいた方が無難のようです。
エストロゲンがすべて悪というわけではない
ここで気をつけなければいけないことは、エストロゲン=発がん物質ということではないということです。センセーショナルな情報はついつい意識付けされてしまい、過度な考え方に陥ってしまうことがあります。
エストロゲンはステロイドホルモンの一種であり、人間にとってはある程度必要なものです。青年期には体の成長に必須ですし、更年期障害の軽減にもエストロゲンは有効です。
全体的にバランスの取れた見方が必要です。アメリカ産牛肉は外食産業では使われていますし、避けることは難しい。
そうなると、私達の普段の生活から摂りすぎに注意しておく、他の健康に有効な行動で全体的な健康の質を高めることが一番必要なことと私は考えます。
どんなに体に良いとされているものでも、摂りすぎはすべて良くないということです。がんに関してはストレス、遺伝子、生活習慣など複合的要因も非常に多い病気です。
どれだけ食事を気をつけていてもストレスを抱えていたり、運動不足で肥満ならリスクは高いままです。
まとめ
- アメリカ産牛肉のエストロゲンの残留量は国産よりかなり多い可能性が高い。
- エストロゲンの過剰摂取は乳がん、子宮体がんなどのホルモン依存がんに影響する。
- エストロゲンが悪いのではなく、すべての物において過剰摂取が良くない。
アメリカ産牛肉だけでいえばエストロゲンは過剰摂取はリスクになります。オーストラリア産に関しては、最新の抽出法で調べた人がいないので野放しの状態?かもしれません。
私の考えでは、どんな添加物であろうと、ホルモン剤であろうと過剰摂取しなければ問題はないと思っています。
心の鍛錬や癒やし、バランスの良い食生活、そして運動による体力アップ、デトックス、免疫力アップは人間にとって有害な物から身を守る大きな知恵と思っています。
何事もバランスです。心、体、食事、すべてにおいてバランスを取ることが真の健康に繋がる一番の秘訣ではないでしょうか。
<関連記事>
www.kenkou-up.xyz
<注目記事>